このレッスンの目的
フローチャートの一番下の要となるテーマです。
フローチャートの先に進むには必須であり、ピボット操作を身につけてフローチャートを戻ると安定感が増します。
ピボットとは、回転軸、軸足を作った上でのスキーの回旋操作、大きな意味でいうと方向転換となります。
当スクールでは、密足で縦3m以内のスペースで、スムーズな切替しができることを目標としています。
「密足」「小さく」「スムーズ」がキーワードとなる切替しに特化したテーマです。
対象とレベル
このレッスンはスムーズな連続したコブ滑りの要となります。この先のテーマに行く前には必ずこれをマスターするよう推奨してください。マスターせずに進んでいる方は多くいらっしゃいます。その場合は後付けで良いのでマスターするよう、気分を害さないように伝えてください。
初級1 初級2
滑走スピードから見た滑りの方向性
Safty 低速
切替しが主目的ですので、ゆっくりとしたトレーニングがメインになります。スピードに頼って操作を誤魔化さない事が重要になります。
進め方
進め方の見方
1) 大要素 / このテーマの流れの中の大きな要素
1)-1 小要素 / 大要素を達成するための要素
大要素の大きな流れに沿って、小要素を行っていきます。小要素は流れのあるものは通して行う必要がありますが、飛ばしたり、その日の状況によって一部を抜き出して利用しても構いません。また、2日連続で同じテーマに同じお客様が参加された場合などは小要素を変えて対応することが可能になります。
このテーマの大きな流れ
1) ピボット操作前に・・止まる時の足場作り
2) ひねり解放によるスキーの落下誘導
3) 操作そのものの練習
4) 「停止→ひねり解放&操作→停止」一連の流れ
5) スキーが動かない場合のドリル
6) 外足荷重によるピボット操作の強化
7) コブでの実践(落下系 出口狙い)
1) ピボット操作前に・・止まる時の足場作り
1)-1 直滑降横スライドから停止+前後差の消込を確認
前傾、目線、スタンス幅(なし)、前後差(なし)、 足首・股関節・頭が一直線となった良い姿勢。前後差の消込と同時にストックが突かれる事も忘れずに。ピボット操作を始める前に確実にこの姿勢になることを確認します。

▼谷側への前傾、目線、スタンス幅(なし)、スキーの前後差(なし)、谷腕・山腕・ストックの位置が整っている状態。

▼逆ひねりが効いた良い姿勢。

▼スライドポジションとしてはGOODですが、前後差とスタンス幅が消し込めていないため、足のバラケや、このまま操作すると次の外足に遅れる可能性があります。

▼傾きが弱い。目線、身体がスキーに正対。スタンス幅広い、前後差大きい、足のバラケ、回転系になる可能性があります。

▼逆ひねりは効いている感じですが、谷肩が引けた状態で落下が出来なさそうです。足元も身体の真下に無い姿勢です。ひねりがあるので一瞬ピボットで動き出す可能性もありますが、次の瞬間バラバラになるか、谷エッジがかかり過ぎて、全く動かずに現在の山足が先に始動してハの字になる可能性もあります。

▼このまま山足ピボットで荷重から回旋、逆ハの字、内足抜重を使えば、上手くいく可能性もありますが、このままでピボットするとお尻が下がっているので、お腹が空に抜けてスキーに置いていかれるかもしれない微妙な姿勢です。

停止の足場強化に有効なドリルは、直滑降からの横スライド停止+前後差消す練習の他に、
・ホッキーストップ
・断続エッジング
・ジャベリンターン
・谷足の3つの「か」
などがありますので、適宜使用して、まずはピボット前の姿勢をしっかりと整えましょう。足場作りやはじめてのコブ、横スライドのレッスンで停止時の足場が整っている方はスムーズに進むと思います。
2) ひねり解放によるスキーの落下誘導
2)-1 伸身抜重によるエッジ解放
整地でピボットの練習をするときは、まずはトップが動かし易い地形を利用します。なければ足元の雪を溜めて少し盛り上がったところに立つなどして、トップを水平に大きく動かせる状況を整えてください。
▼正確な停止姿勢と実践の滑りに整った構え

目線、前傾、スタンス幅なし、前後差なし、山手の位置、谷手の位置、ストックはテールよりにつかれ、落下の通り道を妨げない位置です。
▼ピボット操作の練習に合理的な構え

整った構えから山ストックを雪面につけます。落下方向に肩のラインは水平、背中は前傾している状態です。
両手で身体のバランスを支え真っ直ぐに伸び上がれる様に、ストックのグリップを上から手のひらを被せて持ちます。
停止姿勢から、伸び上がる準備で低い姿勢をとります。上の写真がその準備の状態です。
▼ためらわず伸び上がります。

両ストックの支えを借りて、手のひら使って上半身を持ち上げるようにして伸び上がります。
スキーのトップを谷ストックへ巻き付ける様にして水平に動かします。
躊躇わずに胸が空を向かないようにだけ注意して大きく伸び上がります。
伸び上がることでの抜重を利用してエッジの解放とひねりの解放を促します。
ピボットの感覚を掴むために、このようなダブルストックでの操作から始めても良いと思います。
ダブルストックは内倒の予防、逆捻り姿勢の感覚作りにも効果があります。
▼ピボット操作後に身体が回ってしまった状態

初めは身体が回ってしまっても良いので、スキーのトップを大きく自力で動かすことに集中をします。
失敗しても谷側への前傾姿勢をするまでがピボット操作の練習として取り組みましょう。
ダブルスストックを使うことで上の写真の様なミスケースは少なく出来ると思います。
▼ストックの位置のミスケース

頭の位置がスキーに前傾し、谷ストックがスキートップ方向に構えている状態です。
足元に夢中になり目線が下がってしまう等の原因はありますが、前傾+捻りの姿勢で立てていないのが根本的な原因です。
その場で横スライド停止を行い、少しスキーの角を意識した停止の足場を再確認しましょう。
▼ピボット操作後の正しい姿勢

ピボット操作の終わりも、始まりも、姿勢は同じです。
徐々に伸び上がりの量を少なく、ストックを持ち替えても出来る様にしていきましょう。
ピボット操作中にいろんなミスケースがあると思いますが、正しい姿勢に戻して終わることがとても重要です。
2)-2 停止姿勢からひねり方向に前傾を維持した解放
停止状態からのピボット操作で、スキーの向きを反対に向ける操作が出来てきたら、捻りで溜まったパワーの開放を促してよりスムーズなピボット操作を身につけます。
解放する運動としては伸身系と屈伸系の上下の動きを使う方法があります。滑り方によって左右の動きも混ざって複雑になるのですが、滑りのベースを直滑降停止でシンプルに考えると、前傾方向に運動を起こすことは、すべての滑りに共通します。
まず、ピボットを始める前の横からの姿勢を確認してみましょう。

直滑降姿勢からのスキーを横に向けて出来た姿勢です。前傾、目線、スタンス幅、前後差が消し込みされた状態です。
ストックがテール側につかれた状態です。
この状態から、下半身に溜まっている捻りのストレスを取り除くと捻り解放という名のターンが始まります。
▼実際のスライドからのストップ姿勢です。

▼まずは、超低速なので真上に伸びる。上に荷重を抜いて捻り解放を促します。

ブルーのラインは停止していた場所でのスキーの位置とスキーの向きです。
ブーツの位置はほぼ同じです。
再始動可能な正確な停止姿勢であれば、抜重だけで捻り解放が発生します。
スピードやテンポが上がると真上でなく、落下スピードに合わせて斜め前に伸びることが必要となります。
▼斜め前に伸びた状態です。

前傾方向に対して左右の傾きはありません。斜面にほぼ垂直です。スキーの落下に遅れをとっていません。
停止した足元の位置を変えずに谷側へ重心を落下させる動き方。
斜め前に伸び上がる動き方。
ブーツを引く、足元を引く動作がこの局面となります。
▼横からの写真です。

斜面に垂直ではなく、それよりも前に傾きがあるのが良くわかります。
整地よりもコブの斜度変化は大きので、整地では大げさなくらいの運動で練習をしましょう。
2)-3 伸びない解放と操作「うーピボット」
初級クラスでは横スライドがベースになりますので伸身系の切替しが主です。
中級クラスでは縦スライドを使った実践的な滑りにステップアップをしていきますので、より合理的な切り替え操作、ピボット操作が必要となります。
コブを乗り越えるためのピボット操作
コブを乗り越えるときは凸の地形を通過します。凸の始まりの上り斜面では身体が起こされる力も働きます。また、スキーのトップが持ち上がる様な力も発生し、その後、コブ裏の急斜面へと斜度が急激に変化します。
地形合わせた動きで切り替え操作をする屈伸抜重でのピボット操作が必要となります。
屈伸抜重は、谷側への積極的な重心移動、適切な前傾姿勢がある前提が必須ですので、屈伸抜重に必要な停止姿勢の習得がまず必要となります。
曲げ切り替えフットコンテインメント
▼横スライドをします。

▼角付けを少し強めてスライドを急停止させます。

瞬間的に下半身を下に伸ばします。両足で真下にキックする様にしてスライドを止めます。姿勢は高い状態になります。
直ぐに同じ向きで横スライドを始めます。

山足の膝が曲がっていますが、谷足の膝は曲がっていませんので、山足は持ち上げられている状態です。
前の高い姿勢から上半身の素早い落下と、身体の重さの進行の継続が前傾姿勢を強めることになります。
曲げ切り替えは、まず、高い姿勢になった上半身が落下しながら下半身を乗り越えていく動きを習得します。
▼横スライドに戻りました。

横スライド→急停止→横スライドの連続をします。
急停止の時に身体が持ち上げられるときの、力んだ下半身の力を瞬間的に一瞬だけ抜くという運動を習得します。
この動作が凸を乗り越えていく屈伸抜重につながっていきます。
曲げ切り替えは、低い姿勢になる意識よりも、前傾を維持して積極的な上半身の落下で切り替え操作をする意識を高めましょう。
横スライドの急停止が出来れば、ピボット操作でスキーを反対方向に向けていきます。
▼横スライドから急停止をしたところです。
黄色点はブーツ、青の点はスライドしたスキーの幅を表しています。

▼高い姿勢から沈みこむようにピボットをした瞬間です。青の線はスキーが止まっていた場所と向きです。
背中の傾きは強まり上半身が積極的に落下しています。
お尻の位置が上がり、下半身は長さは切り替え前えとほぼ同じです。
これは、ブーツを引く動きと足元を残して上半身を下方向へ重心移動したことによるものです。

▼曲げ切替前の姿勢

前傾、目線、スタンス幅、前後差、ここから上半身を沈みこませる様に、落下をさせながらストックをついてピボット操作をします。
▼曲げ切り替え中の姿勢

スライドを一瞬で止めて足場を作り、ブーツをその場に留めるような動きをしてからブーツを引く動きます。
伸身抜重の切り替え同様に停止の足場が正確であれば屈伸抜重によりひねり解放が行われます。
伸びない解放と操作「うーピボット」は、その場に留まった操作のイメージから脱却することが大事です。
コブ裏を捉える、素早くスライドポジションに入るための荷重→回旋につなげる為には、斜面を下りながら、トップが下、テールが上状態でのピボットターンです。
スキーを止めて落下を止めずにピボット操作をする意識がコブの乗り越え姿勢に繋がります。
3) 操作そのものの練習
3)-1 ギャップの頂点を使った操作練習
エッジ解放がなされている前提での操作の練習が可。つま先から腿の向き変更、トップ操作の感覚を掴む。踵に乗るのではなく、前傾してるけど、つま先が空中に出る事で踵視点ができるあたりの説明
▼つま先から腿の向きの変更

ピボット操作はコブの出口でするものと先入観が強い方もおらます。いろんなコブの起伏に立ってもらいます。
トップとテールが接雪しない場所に立つことも経験がないと思いますので、微妙なバランス感覚が身につきます。
コブの起伏を見つけ両ストックをつき、トップ=つま先を足首支点で左右に揺さぶります。
動きがわからない方がいれば、インストラクターがスキートップを持ち動作の補助をしてあげましょう。
コブのラインを無視していろいろなコブの傾斜で切替しを行う。

▲左バンクの内壁の付近です。斜面を登る前後バランスが身につきます。

右コブの肩に乗り上げた場所です。ダイレクトラインで眺める景色です。
コブのラインの固定観念を払拭しその場所での安定感を大切に感じます。

リバースラインから半分下にズレた様な位置です。基本姿勢の後ろよりと前よりが合体しているような姿勢です。
コブのラインをあえて横切り、普段入らない角度で侵入することでコブの起伏でのバランス感覚、スキー操作が身につきます。
トップが浮く地形を選択し、トップが接雪していない方がスキーの向きを素早く変え易い事を滑りの中で実感します。
また、トップが浮いたときの踵バランス、登り坂を登るときの前後バランスや、逆ひねりの姿勢、上半身をスキーよりも先に落下をさせれば、スキーに遅れずに操作が出来ること、見た目の姿勢ではなく前後、左右、上下のバランス感覚が強固であれば、様々な状況に対応できることの理解を深めます。
▼踵に乗るのではなく、前傾してるけど、つま先が空中姿勢

赤線は姿勢とスキーの関係、青丸は重心、黄矢印はスキーの進行方向、赤矢印は自分の落下方向です。
この局面で大事なのは落下方向への前傾と進行と、落下方向への左右バランスです。
3)-2 逆ハの字
内足からの始動と内足抜重、内足→外足の順序を明確にしてスキーの操作、切替しの小さなハの時を出さない、スキートップの操作、山足立ちバランス、スキーの面での操作を習得します。
4) 「停止→ひねり解放&操作→停止」一連の流れ
4)-1 ストックゲートドリルの連続
スキー操作だけでなく、伸び上がり始動を前提とした、トップの操作、ブーツを引く、スキーの回旋、切替しの重心移動をワンパッケージで習得します。
4)-2 伸びない操作での連続
▼横スライド 予備動作からストップ

高い姿勢での横スライドです。
足首(ブーツ)、股関節(腰)、首(頭)が一直線に並んだ状態で、目線は谷側です。
谷腕を肩関節を中心に動かし、大きく首に巻き付けるように動かします。
胸の向きは谷腕につられて多少動いても構いませんが、腕のみを動かすことに集中します。

谷足荷重を意識てスライド止めます。
首に巻き付けた谷腕を斜め下に振り下ろし、谷スキーのテール側に強くつきます。
谷ストックをついたときに、下半身がほどけてスキーがルーズに動き出さないように谷足荷重を維持します。
スキーは完全に止めますが、ストックをつく行為が止まる為ではなく、上半身の再始動が始まっている行為と理解しましょう。

▲横からの予備動作です。
高い姿勢で横スライドをします。谷側への前傾はありません。鉛直(地球に真っ直ぐ)方向に高い姿勢をとります。

伸びないピボット操作をするための停止姿勢です。
背中の前傾は深まっていますが、前傾をその場で深めた意識ではありません。
谷腕の振り下ろしと同時に高くなっていた上半身も斜面下方向に落下し、谷スキーを超え前傾が深まる意識が良いです。
山腕も谷腕の振り下ろしと同時に谷スキーを超えた位置でほぼ同じ高さに構えられています。
これで上半身のすべてが先行して下半身より谷側に移動した状態です。
上半身は既にターンが始まり、それを下半身が止めてる状態とも言えます。
あとはエッジの解放と、ひねりの解放が行われたら、ほぼ自動でスキーのトップが下向きに変わる感覚になってきます。

停止後も予備動作からの運動止めずに反対の向きの予備動作に向かうことで、より捻り解放が実感出来ます。
この運動の流れがひねり解放を促し、ツイスト的な運動で連続します。
伸びないピボット操作は難しいので、まずは、伸びないピボット操作の停止姿勢の習得が大事になります。これさえ出来れば、ピボットターンの半分以上が既に終了しているはずです。
5) スキーが動かない場合のドリル
5)-1 サウザンステップ
滑るスキーの上での足の踏み変え、踏み変えながらスキーの向きを小刻みに変化させること、滑走バランスが保持できるかを習得します。身体の下にある足でスキーの方向を換えるピボットの動きと足場の習得ができます。
・先ずは斜滑降でステップのみに集中して行います。。
・動きが整って来たら、方向転換中もステップをします。
・方向転換の始まりが、すごく不安定になることと、足を素早く動かす必要がある、動きのメリハリを理解します。
・方向転換の直前は山回りすることで、動き出す瞬間に少し間が取れることができます。
・足を素早く動かすのも、漠然に早くではなく、動きのリズムを細切れに刻むと良いと思います。
整地でもコブでもやれるといいです。
5)-2 ツイスト
滑るスキーの上でスキーの回旋操作が出来るか、スキーの性能に頼らない自力でスキー操作の強化をします。
・初めは上半身の動きが大きくて構いません。大きな運動、スキーが横を向くタイミングに合わせた全身運動に集中します。
・徐々に動かす意識を、股関節から下の意識で、最終的にはつま先の向き変更、腿の向き変更でスキーの向きを変えるイメージになると良いです。
6) 外足荷重によるピボット操作の強化
一連の操作ができたら、その操作に外足荷重をより強めた練習を行います。
6)-1 重心移動の方向と、山手のストック先行動作
ピボット操作の練習で陥り易いミスは、最小半径での方向転換の練習となるため、回転軸がその場に留まり過ぎて、上半身の回転へと伝播していくことです。
▼下の様な写真はその典型とも言えます。

ここまでの捻り解放の動きに、荷重回旋という要素を加え、より洗練されたピボット操作を身につけて行きましょう。
山足ピボット、外手プッシュ、指先確認等で荷重の強化
身体の回転を防ぐのはリードチェンジ、ポールドラッグ、ジャベリンターン等で姿勢の強化
ツイストやハンズオンニーを利用して上半身と、山手の先行動作の強化を強化します。
6)-2 リードチェンジ
山足を引いてからターンを始めることで、早い段階からの外足荷重を習得します。ピボット操作にこの要素を加えていく形です。
ゲレンデの横幅を使いますので、上からの滑走に気を付けてください。
使用する幅や、片道、往復、連続でやるかは、お客様の人数やコース状況で安全に実施して下さい。
先ずは斜滑降で谷足と山足の前後差の入れ替えのみに集中して行います。方向転換は何でも構いません。
動きが整って来たら、方向転換は山足が引けた状態から始めるようにします。(回転防止、谷足荷重の強化、スキーを走らせない)
方向転換は必ず前後差が入れ変わった事を確認してから回旋をする事でピボット操作がより強化されます。
6)-3 山足ピボット
片足で立ち続けることで腰の下にブーツがある状態での自力回旋を習得する。これだけで回旋能力はかなり強化されます。
各自で行うパターンの場合は、お客様同士が接触しない間隔を保ち、下方向へは十分な距離の確保をお願いします。
インストラクターはお客様を全て視界入れる事、斜面上からの危険因子が及ばない場所の選択でお願いします。
ピボット操作に夢中になり、自分の現在地を忘れコース中央に出てしまうケースもありますので注意しましょう。
7)コブでの実践(落下系 出口狙い)
整地の練習を全て行ってからにこだわらなくて良いので、お客様の様子を見ながら、可能ならコブでの実践を積極的に入れていってください。
7)-1 横スライド→出口停止→1ピボット
整地と同様の流れで進めましょう。横スライドから1コブ停止から始めます。停止姿勢の確認、1ピボットをコブの中で確認。出口で止まれるならストックゲートドリルからはじめても良い。
7)-2 横スライド→コブ裏停止→横スライド→1ピボット
出口で止まれない場合はコブ裏停止を用いてください。多くの場合どちらかの選択で対応できるはずです。
7)-3 連続した動きへ「横スライド(出口付近狙い)→1ピボット→横スライド」
やることは整地と同様。どこでやるかを明確にするだけが違います。止まるか止まらないかで繋げていくイメージ。完成度によって距離を伸ばす
動画は「ストックを出すタイミングでコブでの重心移動を早める」になっていますが、滑走スピードはこれより早くならない程度でお願いします。このスピード以下の範囲内で、テーマに特化したデモンストレーションをお願いします。
7)-4 練習ドリルのコブでの実践
可能なら練習ドリルをコブでも実践し、練習ドリルの再現性を高めます。コブでは動きが必ず小さくなります。整地で大げさにするくらいでちょうど良い事も、整地とコブで同じ動作を行う事で実感します。
まとめ
ネチネチとした練習になりがちで、時間もかかります。しかし、フローチャートの最初の要となるテーマです。細かな練習のため、いかに楽しんでもらえるか?も大切にしましょう。
このレッスンテーマの参考動画
こちらの動画も参考になさってください。
▼ピボット操作
▼しげさんシリーズ「テーマは密脚ですが、大部分ピボットで構成」
▼ゼロシリーズ「ひねり」
▼ゼロシリーズ「膝と肘の使い方」
▼上田シリーズ「ひねり」木の葉落としetc