壁はあなたを守るブレーキ装置!2026/4/19高鷲スノーパーク     コブレッスンレポート

GPレッスン初級2:脱ズルドンCスライド
担当:清水太志

 本日は「春のシャバ雪(ザラメ雪)」と、直線的に深く掘れ進んだ「縦溝コブ」という難条件の中、Cスライドをテーマにトレーニングを行いました。
多くのスキーヤーが「ズルドン」で溝に落ちてしまい、衝撃と加速に苦しむ中、本日はその一段階上、「壁(ウォール)」を味方につけてスピードを支配する技術に挑みました。今日お伝えした「縦溝をエレガントに攻略する」ための核心を振り返りましょう。

 

【ズルドン脱却の鍵は、ラインを一段上げること】
 一般的な「ズルドン」は、コブの溝の最下点(ボトム)に落ちて横を向いて急ブレーキをかける滑りです。しかし、今日のような深い縦溝では、溝の底で横を向こうとするとトップやテールが壁に衝突し(ぼよよ〜ん現象)、一気にバランスやコントロールを失います。
これに対し、Cスライドは溝ではなく、コブの「壁(ウォール)」の高い位置をトレースする技術です。壁という「斜面」を有効活用し、落下が始まる前から制動を開始することで、衝撃のないスムーズな連続ターンが可能になります。

 

【マイク&ゲッツ!で壁に張り付く】
 重いシャバ雪の壁で安定したスライドを行うには、上半身の構えが生命線となります。
* 前傾外向姿勢:足首に重さが乗った前圧を感じる前傾姿勢と外足側に外向姿勢を取ります。谷ストックは歌を歌うときのマイクのようにストックグリップを顔の前へセット。山ストックは指を刺すようにマイクの先のリングと同じ方向へ向けます。両グリップは肩幅より少し広く取りリラックスさせます。このシルエットを「マイク&ゲッツ!」と呼んでいます。前傾外向姿勢と谷足荷重がセットで自然に作ることが出来ます。
* マイクのレバーオン!: 谷側のストックを次の出口の少し外側へ向け、肩を斜め前に下げながら壁へ入っていきます。これにより脇腹の収縮が生まれ、壁の傾斜に対して垂直に立てる強固な「外傾姿勢」が完成します。レバーオン!する事で次の外向を作れます。素早く反対側のマイク&ゲッツ!のシルエットを作りましょう。
* 壁を「面」で捉える: エッジを立てすぎて壁を切り裂くのではなく、スキーの滑走面で雪をググーッと押し潰すようにスライドさせます。これが縦溝における「弱ブレーキ」となり暴走を未然に防ぎます。

 

【谷回りのマネジメント:ウォールへ「丸く」差し込む】
 Cスライド最大のポイントは、ターン前半(谷回り)の勇気です。
* ストックタイミング:ストックを突く(置く)タイミングを出来るだけ遅らせて、トップが出口からウォールへ向く時間を作ります。ストックを早くついてしまうとそこでピボット(切替)が発生してしまうので溝やコブ裏へトップが向いてスキーが落ちていってしまいますので注意が必要です。
* 溝に落ちない: コブの出口から落下が始まる瞬間、すぐに溝の底へ逃げたい誘惑を堪えます。スキーを45度以下の「縦」に保ったまま、コブ裏から続く細長い壁(ウォール)へトップから精密に差し込んでいきましょう。
* 縦スライドの継続: 壁の上を「斜め前」に進ませながら雪を削り続ける時間を長く取ります。この「壁を通るCの字」の軌道が、縦溝の中でもスピードを一定に保つ(等速滑走)秘訣です。

 

【密脚とウォール乗り上げによる減速】
 スタンスが開くと、片足が溝に落ちて一瞬でバランスを崩します。密脚(パラレルスタンス)をキープし、一本の軸で壁を捉えてください。 もしスピードが出すぎたら、さらにウォールの高い位置へスキーを滑り込ませるウォール乗り上げ(逆ハンドル)を使いましょう。登り坂の抵抗を利用して減速し、落ち着いて次のピボット操作へと繋げます。

 

【壁はあなたを守るブレーキ装置】
 「脱・ズルドン」とは、コブを「点(ボトム)」で攻略するのをやめ、「面(ウォール)」で攻略することです。壁は恐ろしい障害物ではなく、あなたを加速から守ってくれる巨大なブレーキ装置です。
 春の縦溝コブは今日掴んだ「45度以下の縦スライド」を正しく行えば、最高のコントロール性能を発揮してくれます。この感覚を武器に、どんなに深い縦溝も優雅なCの軌跡で攻略していきましょう!
 また次回のレッスンで、さらに洗練された皆様の「壁使い」が見られることを楽しみにしています。本日はありがとうございました!

さて、本日のレッスンで、溝に落ちる前に壁の斜面を「ググーッ」と削りながら降りられた瞬間、視界が安定して次のコブが余裕を持って見えた感覚はありましたか? その時の「壁に寄り添う足裏の感触」を大切にしてください。

奥美濃エリア鷲ヶ岳校&高鷲スノーパークでの最終レッスンとなりました。今シーズンは沢山のお客様と滑る事が出来ました。ありがとうございました!
GWはかぐらスキー場でお待ちしております♪
清水

コブ専門のDirectlineスキースクールの開催会場と予約はこちら

レッスン参加者の声はこちら

▼ゼロからはじめるコブ攻略シリーズ

ゼロから歩むコブ攻略の道シリーズの動画視聴はこちら

清水太志

シニアの方や体力に不安のある方にも安心して受講いただけるよう、わかりやすい説明と丁寧なデモンストレーション を心がけて楽しくお伝えしていきます!

1

Lesson Report

Movie

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


TOP
TOP